ゼロからイチの創造 | 新規事業

お客様の立場に寄り添い、
最善策を見い出す。

M.T.

マンション事業本部城南第一支店
2021年入社

プロジェクト概要

共用部の老朽化や経済の変化に伴い、管理費の増額が必要となるマンションは少なくありません。ですが、増額だけが唯一の手段というわけではありません。収入増や支出減につながる別の施策を打つことで、収支状況が改善し、所有者の方々の負担を抑えられる可能性もあるのです。今回は一般会計の収支改善が必要だった物件において、単なる管理費の増額にとどまらない複合的な提案を行ったフロントの取り組みを紹介いたします。

Approach アプローチ

迫る管理費増額、
所有者の方々の負担を
減らせる
方法とは。

私が入社1年目から継続して担当しているマンションでエレベーターの更新工事を実施することになりました。その際、安全性の観点からエレベーターの保守業者も変更したのですが、保守費用が上がり、結果として現状の管理費では収支がマイナスになることに。そのマンションでは一般会計の収支に余裕がなく、いずれ管理費の増額が必要であることは以前から管理組合の役員の方々にお伝えしていたのですが、改めて管理費増額の提案を行うことになりました。
ですが、毎月の管理費が上がるということは、所有者の方々の負担が増えるということです。管理費の増額自体は必須だとしても、できるだけ所有者の方々の負担を増やさない方法はないか、私は社内の上司や先輩方にも相談しながら解決策を考えることにしました。また、役員の方々に口頭で説明するだけではイメージが湧きにくいため、私は先輩の過去の事例を参考にして、あらかじめ複数のパターンで金額のシミュレーションを作成することを決め、所有者の方々の立場に寄り添いながら、お客様にとって最適なやり方を一緒に模索していこうと動き出しました。

Action アクション

複合的な提案と
丁寧なコミュニケーションで
課題に向き合う。

私が最終的に選んだアプローチは、管理費の単純な改定だけでなく、「収入増」となる駐車場のサブリース(マンション内の空き車室をマンション外の方へ貸し出すこと)の新規開始と、「支出減」となる電気料金削減をセットで提案することでした。駐車場のサブリースについては、過去にも理事会で検討した時期があったのですが、防犯面に関する不安などから否決になった経緯がありました。そこで今回、改めて複数社に見積りを取り、所有者の方々の懸念を払拭できるように防犯面を重視した上で業者の選定を行いました。
同時に、将来的にマンション共用部の電気料金削減が可能となる電子ブレーカーという電気設備を交換するという提案も行いました。新しく更新したエレベーターが省エネタイプであり、既存のブレーカーよりも少ない許容電流で対応できたため、電子ブレーカー自体を入れ替えることで電気料金削減を目指したのです。この施策についても、業者を介して理事会への説明を実施しました。
幸い、役員の方々にはすぐにご理解いただけました。ですが、総会の場で所有者の方々にもご納得いただけるかは、まだわかりません。そこで私は、全所有者に向けた意見書の収集も理事会に提案し、要所要所で所有者の方々と丁寧にコミュニケーションを取っていきました。

Next ネクスト

フロントの仕事の醍醐味や
社風の魅力も実感できた。

最終的には無事に皆様からの理解を得られ、大きな反対意見が出ることなく全議案が総会で可決されました。役員の方々からは、管理費の単純な改定だけでなく、「収入増」と「支出減」の提案も行った上で複数のパターンで収支をシミュレーションし、自分たちにとって最適な方法を選択できたことに対して感謝の言葉をいただけました。ただ私としては、役員の方々が、所有者全員が納得できる方法を一緒に考えてくださったことが一番の成功要因だったと考えています。
今回のプロジェクトでは管理費の増額という大きな目標がありましたが、駐車場のサブリースや電気料金削減などのように、裾野を広げると提案の切り口が大きく広がるということを体験できました。「正解は一つではない」ということは、フロントの仕事の難しさであると同時に、面白さでもあります。また、一人では良い方法が考えつかなくても、社内の上司、先輩たちに相談することで新しいアイデアに出会えるということも知りました。マンション所有者の方々と同じ方向を向き、より良い結論のために幅広い選択ができるフロントという仕事の醍醐味や当社の人の魅力も実感できたプロジェクトとなりました。

入社動機

もともと住まいに関わる仕事に興味があり、不動産業界を中心に就職活動を行いました。その中でも重視していたのは、長く働ける環境が整っていることです。当社の場合、福利厚生が充実しており、自身で裁量権を持って働けるという点にも惹かれました。ですが正直なところ、一番の決め手は人です。当社の社員は選考時から学生に親身に接してくれ、入社して数年が経った今でもその印象は変わっていません。

「フロント職」の魅力

お客様の反応や声を間近で感じられるところに魅力を感じています。自分では「もっと上手くサポートできたはず」と悔しく思っていても、管理組合の役員の方々は私の努力を見てくれており、逆に感謝の言葉をいただけることもあります。お客様のことを想って行動していれば、必ず熱意は伝わります。また、同じ支店の社員と数字を競い合っているわけではなく、各々が自身の担当物件に向き合い真摯に業務に取り組める環境のため、穏やかで温かい人が多く、どんなことでも相談しながら仕事ができる点も、三菱地所コミュニティのフロントの魅力だと思います。

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