管理会社変更による総会・理事会開催の成功事例「コロナ禍での総会・理事会開催のポイント」

お悩みPOINT

  • 理事会の日程調整が難航
  • コロナ禍で開催ができない

お客さまのお悩み

築年数が経過するにつれ、諸問題への対応・各種修繕工事の検討等、理事会において協議が必要な事項が増えているのですが、理事の皆さんの都合が合わず理事会が開催できなく困っています。定期的に開催するため、定数ギリギリの状態で開催できた理事会時に今後の理事会開催日程を毎月第三土曜日の午前中と決めたのですが、「当該日に急な仕事が入り出席できなくなった」「急用が入り参加できない」等、事前に日程を決めていても理事会が成立しない状態です。

管理会社にも相談したところ、日程の調整は行うが急なキャンセル等の理事個人の都合までは調整できないと回答がありましたが、対策等の解決策の提案を受けることは出来ませんでした。
昨今は新型コロナウイルス感染症の影響で人が集まることに対しても制約が設けられ、環境はより悪化の傾向で先行きが心配です。

解決POINT

  • 1ITの活用
  • 2役員定数・就任資格見直し
  • 3臨時総会の開催

新型コロナウイルス感染症の影響で理事会のみならず総会も開催できないことに関する相談が増えています。また、なり手不足の問題から役員(理事・監事)がマンションに居住していない管理組合も年々多くなってきています。
多数が集まることへの制限に加え、会場の閉鎖等でこれまで定期的に行っていた理事会・総会が開催できず、管理組合業務が停滞してしまうことが危惧されます。
仕事等の関係から、役員に就任したが日時の制約があると思うような活動ができず、理事会に迷惑を掛けていると感じている方も居り、対面での理事会・総会運営にも限界がきているかもしれません。
ITを活用したWEB理事会・総会を開催することで、所定の会場で多数が集まることへの措置を講じることはできますが、時間の制約については改善できないため、当社での取り組みも含めてご説明しました。
実際の運用については、管理規約の変更が必要であるため、その内容も含めご提案させていただきました。

1ITを活用した理事会・総会の開催の検討

理事会・総会等の会議をどのように開催するかは、各管理組合の態様によっても異なり、インターネット環境による格差が生じないように配慮する必要があります。ITを活用したWEB理事会・総会の開催については、対面による会議を否定するものではなく、あくまでも選択肢の一つとして進めることとしました。
当社が取り組んでいる「※スマート理事会」についてもご提案させていただき、導入することになりました。

※スマート理事会とは


Web理事会機能

アプリ上から理事会議題を一定期間に閲覧、質疑応答後に決議を行う機能です。理事会役員の都合のよいタイミングでWEB上から理事会へ参加でき、議案に応じた資料確認、発言、議決権行使が可能となります。通常の理事会の開催に比較すると時間が拘束されない、開催場所に制約をうけないことも特徴。アプリ上での開催となるため、日程調整が不要となる等、運営のスピード化が図れ、アプリ内でのやりとりや決議内容を自動的に議事録(案)として作成、省力化にも期待できます。

チャットルーム

理事会等の任意のグループをアプリ内に作成し、管理会社を交えて気軽に議論することができます。画像、動画、ファイル(PDF)などを共有でき、見積・報告書等の資料確認が可能です。

2役員の定数及び就任資格の見直し

管理規約で役員定数を確認しましたが、定数が〇名と当社が推奨している△名より多いことが判りました。竣工以来、役員定数の変更は行っておらず、定数削減することで理事会運営が形骸化することに対する懸念への配慮として定数に幅を持たせ「△名から〇名」とすることをご提案させていただきました。

役員の就任資格につきましても管理規約では、現に居住する組合員のうちから、総会で選任と規定されていましたが、組合員以外の親族でも就任できるよう「現に居住する組合員かその同居している配偶者又は一親等の親族のうちから、総会で選任」へ変更することで就任資格を緩和するご提案させていただきました。

3臨時総会の開催

臨時総会を開催し、管理規約の改定が特別決議にて承認されました。ポイントとして、従来の「対面」による総会、WEBを活用した「オンライン」総会、両方併用の「オンライン+対面」総会の何れかをその時の状況に応じ選択できるように改定しました。

役員定数、就任資格については幅を持たせて緩和、理事会に関しては「スマート理事会」が運用できるように「対面」以外にもWEBを活用した決議も可能とする管理規約へ改定しています。
これまでの提案が評価され、同臨時総会において三菱地所コミュニティとの管理委託契約の締結も承認されました。

結果

今回は、新型コロナウイルス感染症とは別に参加人数が少なく理事会が開催出来ないことに対するお悩みから、WEBを活用した理事会運営をご提案していましたが、検討期間中に新型コロナウイルス感染症が全国に蔓延し、総会開催方法についても同時に相談を受けることになりました。
管理規約を確認すると総会・理事会共に「対面」による開催と読み取れる表記になっていたため、「対面」と「オンライン」、「オンライン+対面」の何れかを選択できる改定案をご提案し評価いただきました。
今回の件では、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、居住者皆様の日常の生活様式が変わることで、管理業務も柔軟に対応する必要があることを改めて認識しました。

お客さまの声
理事の都合から理事会が開催できないと悩んでいる中、新型コロナウイルス感染症の影響で総会の開催も難しい状況となり、前管理会社に相談しましたが、仕方ないと真剣に取り合ってくれませんでした。
複数の管理会社に相談したところ、三菱地所コミュニティから役員定数、就任資格要件の緩和、「スマート理事会」等の提案をいただき、管理会社により提供している業務が多様であることを実感しました。
臨時総会を開催するための理事会開催に苦慮しましたが、何とか理事の定数を集め理事会を開催、その後、臨時総会も開催することができました。
「スマート理事会」を利用することで、時間に拘束されずWEB上での決議もできますし、事前に資料等の情報を展開することで、対面で理事会を行った際も時間短縮され有効活用しています。
役員の就任資格要件を緩和させることで、ご多忙のご主人の代わりに奥様が役員に就任する方も出てきました。
また、総会開催方法の選択肢も増えたことからスムーズな管理組合運営に期待しています。
担当者の声
理事会が開催できないことによる、管理組合業務の停滞を防ぐための協力ができ、私たちも評価いただけたことはとてもありがたいです。
当初は、総会提出議案の審議も行えない状況下で理事長も大変苦慮していました。併せて、新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響もあり、「スマート理事会」のみならず、「オンライン」「対面」等での選択式の総会運営が可能であることをご説明したところ、大変喜んでいただけました。
新型コロナウイルス感染症の影響から、特別決議を要する臨時総会の開催は大変でしたが、理事長の能動的な活動の効果もあり、無事に開催、全議案承認される結果となりました。
今後は、大規模修繕工事等の検討も必要になってきますので、管理組合に寄り添いしっかりサポートさせていただきます。

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