管理会社変更による管理費滞納解消の成功事例「管理費等を払ってもらえない!」

お悩みPOINT

  • 管理費等の長期滞納
  • 今後も滞納金を回収できるかわからない
  • 回収できない場合、組合員が負担しなければならないのか
  • 管理会社の対応問題

お客さまのお悩み

マンションができてから14年が経過しましたが、数年前から管理費等を支払っていただけず多額の滞納をされている方がいます。管理会社に相談したところ、「今後の対応は理事会で検討してほしい」と回答があり、具体的な解決策の提案や積極的な督促を行っていただけません。
先ずは理事会と滞納されている方との話し合いの場を設け、今後の支払い計画について協議しようと思いましたが、面談の申し入れをしても何のお返事もいただけない状況です。
このままではどんどん滞納金が膨らみ、管理組合運営に影響が出るのではと心配です。また、2年前の大規模修繕工事で多額の出費があり、昨年度の総会で修繕積立金の増額が決議されるなど、今後益々お金が必要になります。一刻も早い解決を望んでおりますが、どうしたらよろしいでしょうか?

ご相談いただいたマンションの情報
所在地 東京都
戸数 64戸
築年数 14年

解決POINT

  • 1早期回収
  • 2支払督促や少額訴訟
  • 3強制執行

入居から10~15年を経過すると、徐々にそのマンションでの生活にも慣れ、緊張感が薄れてしまうせいか、当初はしっかりと守っていたルールもついつい破りがちになってしまう傾向にあります。入金を忘れてしまっても、「まあ、来月でいいか」と軽く考えてしまい、ずるずると滞納金が増え、やがて長期間の滞納に繋がってしまうケースも少なくありません。その他にも、入居当時はまだ小さかったお子様が成長し、学費などの出費が増えることにより、滞納がちになることもあるようです。
以上のように滞納と言っても様々なケースがありますので、まずは話し合いの場を設け、計画的な返済等について協議することが重要です。

1早期回収

どのケースにも当てはまりますが、長期間滞納が続き滞納額が増えるほど、一括でお支払いいただくことは難しくなります。短期間の滞納でも速やかな督促を行い、早期回収に努めることが滞納問題を悪化させないためのポイントになります。私たちは、滞納があった場合は、書面送付及び自動架電などによる督促業務を行っている他、5ヵ月目になった段階で内容証明郵便による督促をご提案しますので、滞納者されている方が驚き、コンタクトが取れることもあります。

2支払督促や少額訴訟

滞納6ヵ月を超えた後も書面送付などを実施させていただいておりますが、これだけ長期間の滞納になると通常の督促方法ではなかなか支払っていただけなく、話し合いなどの申し入れに対しても対応いただけない状況となっています。そのような場合には、「支払督促」や「少額訴訟」など法的手続きによる督促が効果的です。裁判所から書面が届くと、それまで話し合いすら応じていただけなかった方でも、すんなりと入金され、あっという間に解決に至ることも多々あります。なお、法的手続きというと「弁護士に依頼し、多額の費用がかかる」と言ったイメージがあるかもしれませんが、滞納額によっては司法書士にて対応可能ですし、弁護士報酬よりもリーズナブルです。
なお、管理規約の規定によっては、法的手続きに要した費用を滞納された方に請求できるケースや、法的手続きを行う場合の要件が、「総会決議」・「理事会決議」と異なることがありますので、事前に確認しておくことが重要です。

3強制執行

訴訟を提起し勝訴判決を得ても管理費などの支払いがない場合、強制執行手続きにより滞納金の回収を検討する必要があります。方法としては「債権差押」(「口座差押」「給与差押」)「動産差押」(家財道具類)「不動産競売」などありますが、それぞれメリット・デメリットがありますので、専門家に相談のうえ適した対策を講じることが望ましいです。

結果

今回のケースでは、弁護士に依頼し、訴訟手続きによる回収を目指しました。結果としては、競売申し立て直前に、「マンションを売却して一括返済したい」と申し出があり、滞納されていた方・理事・弁護士・フロント担当にて協議し「売却が完了するまでの間、毎月の管理費等は必ずお支払いただくこと」を条件に競売の申し立てを一旦見送ることとなりました。

後日、無事売却先が見つかり、裁判に要した費用・遅延損害金を含む滞納管理費等全額を回収することができました。

お客さまの声
訴訟というと「大変な労力がかかる」という漠然とした不安があり、理事会としてもなかなか実施に踏み出せないでいましたが、フロント担当の方から、各種法的手続きの内容および他マンションにおける事例を説明してもらい、今後の対応について積極的な提案があったおかげで、訴訟に踏み切り、問題解決に至ることができました。また、弁護士に依頼した後も、節目ごとに打ち合わせに同席していただくなど、常にサポートをしてくださり、安心できました。

フロント担当の熱心なサポートで、当管理組合における長年の懸案事項が解決しました。理事会一同感謝の気持ちでいっぱいです。
担当者の声
近年、景気の悪化にともない管理費等の滞納問題は増加傾向にあります。しかしながら、望んで滞納している方はおられないはずですので、早期に話し合いの場を設け、理事会・滞納されている方双方の立場に沿った解決案を提案することも、早期解決のポイントであると考えます。

本件については、既に多額の滞納をされている状況でしたので、緊急性を理事会様にご説明し、ご理解いただいたうえですぐに法的手続きに踏み切っていただきました。回収まで2年以上を要しましたが、総会の席上で滞納問題が解決したことを報告した際、出席の方々から一斉に拍手と感謝の言葉をいただき、とてもうれしかったです。

法的手続き用語集

支払督促
債務者が異議申し立てをしない場合、安価かつ短期間(1.5ヵ月程度)で債務名義の取得ができます。ただし、債務者が異議申立をした場合、通常訴訟に移行するというデメリットがあります。
少額訴訟
滞納額元本が60万円以下である場合に申し立てできます。即日判決が出る為、比較的安価かつ短期間(申し立てから2ヵ月程度)で債務名義の取得ができます。また、裁判上の和解も行うことができるため、債務名義を取得しつつ、分割返済等の柔軟な解決方法を図ることができます。デメリットは元本の上限や1年あたりの申立回数に上限(同一裁判所で年10回まで)があることです。
通常訴訟
コストが高いことや、期日が長引く可能性があるといったデメリットはありますが、滞納者と連絡が取れない(行方不明)の場合でも訴えが可能であることや、滞納管理費の請求だけでなく、駐車場明け渡し請求等も併せて行うことが可能です。
債務名義
債権があることを法的に証明するためのもので、「裁判所の判決」などがこれに当たります。強制執行を行うには債務名義が必要となります。
強制執行
債務名義を得た債権者は、債務者の給与や財産を差し押さえることが可能です。主な手続きとして「口座差押」「給与差押」「動産差押」「不動産競売」があります。
59条競売
「区分所有法第59条に基づく競売」のことで、区分所有者の共同の利益に反する行為を除去する手段として、その行為者を区分所有関係から排除するという手段を区分所有法が認めたものです。申し立ての要件として、総会の特別決議や滞納者に弁明の機会を与えること、不動産競売を命じる判決が必要になります。
時効
滞納管理費等は5年で時効を迎えます。なお、滞納者が債務の存在を認め、管理費の一部を支払ったり、訴訟により債務名義を得た場合は、その時点で時効は中断されます。中断すると時効は最初からスタートすることになります。

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