管理会社変更による赤字会計改善の成功事例「空き駐車場の増加で、収入が減少!」

お悩みPOINT

  • 駐車場の契約者数激減による収入減
  • 機械式駐車場の修繕問題

お客さまのお悩み

ここ数年、駐車場の契約者数が減少傾向にあります。このままのペースで契約者数が減ると、大規模修繕工事の際、修繕積立金が不足してしまうかもしれないと心配になってきました。また、機械式駐車場の経年劣化が進んでおり、そろそろ本格的な修繕工事の予算措置などを検討する必要がありそうです。以前の理事会でマンションの居住者以外に駐車場を貸す案も出ましたが、外部の人が出入りすることに不安を感じて反対する人もいます。いったいどうしたらいいのでしょう?

ご相談いただいたマンションの情報
所在地 東京都
戸数 170戸
築年数 15年
その他 駐車場は全部で119台分あり、うち27台分が外置き機械式駐車場

解決POINT

  • 1現状の把握と分析
  • 2アンケートの実施
  • 3情報分析と対応方針のご提案

ここ数年、都市部にある交通利便性が高いマンションの駐車場空き問題が増えています。
すでに検討されているようにいくつかのソリューションはありますが、こうしたご相談を受けた場合には、
まずそのマンションの状況を調査・把握してから最適な解決策をご提案するよう努めています。

1現状の把握と分析

現在の収支状況、駐車場の契約状況、機械式駐車場の保守点検費用など、各種の情報を整理し、現状を正しく把握します。

2アンケートの実施

居住者向けアンケートの実施をご提案。駐車場利用に関する皆様のご意向を伺い、そもそも車の保有率が減っているのか、それとも駐車場使用料が相場より高いため、外部の月極駐車場を利用しているのかなど、多角的にご意見を伺って現状を見極めます。

アンケート結果


  • RV車に変更したため、機械式駐車場に駐車ができなくなり外部で借りていた。
  • 近隣の駐車場の方が安いため、外部で借りていた。
  • 全体的に車の保有率が減っていた。

3情報分析と対応方針のご提案

現地調査やアンケート結果を総合的に分析し、マンションの特性にあわせた対応方針をご提案いたします。

ご提案


近隣相場にあわせた駐車場使用料の見直し

2年程前に駐車場使用料を見直したのですが、最新の近隣相場と比較すると、月額数千円程度高い料金設定であることが分かりました。
アンケート結果から、近隣相場並みの使用料であれば契約率が改善され、収入増が見込める可能性が高いと判断できたため、駐車場使用料の減額改定をご提案しました。

機械式駐車場から平置き駐車場への変更工事と付加価値向上のご提案

車自体の保有率低下と、機械式駐車場に入庫できないRV車の増加から、機械式駐車場を一部撤去し、平置き駐車場への変更工事をご提案しました。また、共用部分への無断駐車が問題となっていたこともあり、新設した平置き駐車場の一画を居住者専用のコインパーキングとし、マンションの付加価値が高まるよう配慮しました。

結果

  • 1経費削減
  • 2駐車場契約の確保
  • 3専用コインパーキング

駐車場の利用率が低下傾向にあったこちらのマンションの場合は、さまざまなシミュレーションを行って検討した結果、駐車場使用料の見直しと機械式駐車場を埋め戻して平置きにするご提案を管理組合に採択いただきました。

1経費削減

  • 全体的な駐車場区画数を削減
  • メンテナンス費用の嵩む機械式駐車場の一部撤去

2駐車場契約の確保

  • 少なかったRV車対応の平置き駐車スペースの増加
  • 近隣相場を勘案し、駐車場使用料を見直したことによる契約者数増加

3専用コインパーキング

  • 無断駐車撲滅のため居住者専用コインパーキングを新設

結果的に駐車場の契約率は大幅改善となり、メンテナンス費用や修繕工事などの支出も一部削減できたことから、管理組合の収支バランスも将来に向けて健全な状態に戻すことができました。また、マンション敷地内にコインパーキングを設置したことで、共用部分の長時間にわたる無断駐車が激減しました。

お客さまの声
まさか機械式駐車場を平置きに変えてしまうことが、長い目で見るとコストダウンになるとは考えつきませんでした。
また、居住者向けのコインパーキングができたことで、無断駐車が減っただけでなく、月に数回車で遊びに来る両親にも喜ばれています。 きめ細かなシミュレーションと、さまざまな解決策を複合的に組みあわせてわかりやすく提示してくださったことで、誰の目で見てもわかるかたちで、提案のメリット・デメリットを吟味することができました。
今回の見直しで、不安だった将来における修繕積立金の不足問題が改善され、安心できました。
担当者の声
理事の皆様にすると、駐車場の仕様そのものを変更するのは大胆な提案だと思われたかもしれませんが、リニューアル事業本部と協力して、このまま機械式駐車場を残した場合、一部撤去・全撤去の場合など、複数の収支シミュレーションをご説明したことで安心されたご様子でした。

マンションに最も近い月極駐車場料金より若干低めに設定したことが効果を上げ、外部に借りていた方も複数戻ってらっしゃいました。

何より、ご提案の方向性を決める段階で、グループ会社からエリア特性や最新の不動産市況などトレンド情報を十分にヒアリングできていたことが成功要因だったと思っています。

無事に駐車場の変更工事と契約手続きが終わったときに、お客さまから「本当にありがとう」と感謝いただいたことがとても嬉しかったです。

その他事例:個々の物件に応じた最適な解決策をご提案!

カーシェアリングを導入

アンケート結果から、所有していた車は手放したけれども、車があれば乗りたいという居住者の声が明確になったため、駐車場の外部貸し出しと共にカーシェアリングを導入。
マンションとしての利便性も高まったため、資産価値向上にもつながりました。

機械式から自走式への変更

駐車場契約者数の激減により、保守点検費用のかかる機械式駐車場を埋め戻して、自走式立体駐車場へ仕様変更を行いました。大型車が駐車できるようになったため、駐車場の活用促進を図ることができました。

機械式駐車場の高さ制限の改修工事

アンケート結果から、車高の高いRV車のニーズがあることが判明。高さ制限のあった機械式駐車場に、高さを変更する改修工事を施すことで、駐車区画数は減りましたが、駐車場契約者数を増やすことに成功し、結果として収入増に繋がりました。

そのほかの事例の紹介